

ABOUT ORGUEIL

ストーリー
これは小さな町の小さな仕立て屋の物語。
舞台は1900年代初頭、アメリカ合衆国。
フランスからアメリカへ移り住んだ仕立て屋の主人“エルムウッズ”
彼が“オルゲイユ”と名付けた仕立て屋に並ぶ服はどれも温かみのあるものばかり。
“時間が経つほどに躍動感があふれる衣料と小粋な演出を”との思いから作られる服には
フランス仕込みのセンスとユーモア、アメリカならではの自由と力強さが表現されています。
長く使える堅牢さはもちろん、普遍的でありながら飽きのこないデザイン。
着用を重ねることで増していく輝き、魅力。
エルムウッズの作る服は評判を呼び、オルゲイユは町の人々に愛される仕立て屋となりました。
町の人々の要望に応え、ものづくりに真摯に向かうエルムウッズ。
お客ひとりひとりの顔を思い浮かべながら作られる彼の作品、そして彼と彼を取り巻く
人々との間で紡ぎだされる“オルゲイユ”というストーリーを是非お楽しみください。
デザインの源泉
“衣服がファッションのためではなく、日常を生き抜くための道具であった時代“
衣服にはすべて意味がありました。
現代では必要がなくなった機能や役割がありました。
オルゲイユがつくりだす作品はそんな19世紀末から20世紀初頭の
欧米のヴィンテージ衣料を基にデザインされています。
私たちはヴィンテージ衣料それ自体からはもちろん、
当時の写真や広告、新聞や手紙などの史料から読み取れる時代背景を基に
現代の目線から当時の衣服を考察し、また現代的な感性を加えて再構築しています。
ではなぜ私たちは時間と手間をかけて史料を読み取り、古いものをわざわざ復刻させるのでしょうか。
ヴィンテージ衣料の魅力とはなんでしょうか。
現代的な大量生産・大量消費の渦中にある衣服はどれも均整がとれ
無駄がなく、正確につくり込まれています。
それは一方で画一的で平面的、機械的ともいえるかもしれません。
わたしたちが理想とするものは不均一で粗さが残り、非効率という面を持っています。
しかしそこにはつくり手やそれに携わる人の顔が浮かび上がるような立体感、温かみ、
そこにしかない特別感が存在しているとわたしたちは確信しています。
ものづくりをする人、そしてそれを受け取る人をつなげる架け橋となるような衣服…
それが私たちの理想とするものづくりであり、私たちがヴィンテージ衣料に見出す価値なのです。
オルゲイユがみなさまにお届けするするアイテムは一般的なものとは一線を画す
迫力や凄みを持ちながらもどこか温かく、親しみやすいものであるでしょう。
それはまさにわたしたちがデザインの源泉とするヴィンテージ衣料に見られる特性なのです。


品質へのこだわり
オルゲイユのアイテムは日本国内の選りすぐりの工場で腕利きの職人たちによってつくられています。
日本をはじめ世界各地の名産地から集めた厳選素材を日本の職人の手で仕上げていくのです。
最高の素材を最高の技術で仕上げる。
常に張りつめた緊張感が漂い、職人たちのプライドが交差する現場で
世界に誇るジャパンメイドの作品が生まれるのです。
オルゲイユのアイテムやそれに使われる素材の製造工程では
半世紀以上も前の機械が使われることも珍しくありません。
それらを扱える職人は少なく、熟練した技術が必要となるのはもちろん、
機械自体も繊細で壊れやすく、それをメインテナンスしながら一つの素材、
アイテムをつくりだすのには途方もない時間と手間を要します。
たとえばセルビッジデニムを織る為には旧式のシャトル織機を必要とします。
このシャトル織機は古いものでは50年以上も前のものが存在し、それを扱える職人はごくわずか。
しかし、そのような織機で織った生地は大量生産型のものとは明らかに違う迫力と風合いを有します。
わたしたちは効率性を重視する目線からは理解ができないであろう非効率な方法で
アイテムをつくりだしていきますが、それは妥協することのできない品質を求めてのことなのです。
それゆえに多くのものは作られません。
しかし、それを手にする人にとってはきっと特別でかけがえのない一着となるはずです。