Leather Maintenance

レザーメインテナンス

夏の暑さもピークを越え、そろそろ秋の準備といきたいところ。

秋になったら着たくなるレザージャケットのメインテナンスは今から始めておくのが吉。

レザーの魅力は何といっても使い込むことで生まれてくる"味わい"。

シーズンに数回、こまめにメインテナンスしてあげることで、
その"味わい"は増し、長くご愛用いただけるようになります。

今回はレザーケアの基本ともいえるオイルアップの方法をご紹介します。

シーズンを終えて保管していたレザーが、いざ着ようと思ったら表面がカサカサ。

気づかないうちについた擦れ傷や引っ掻き傷。

レザーは天然の素材。

細かなメインテナンスをしていると"味わい"へと変化するものも、
ケアを怠るとただの傷になってしまいます。

写真のレザーはオルゲイユのコサックジャケット。

サンプルとして展示会や生産工場に持ち込まれる為、
細かな傷やオイル抜けが散見されます。

多少の擦り傷や引っ掻き傷程度であれば、
レザーを手で優しく揉み込むことで傷は目立たなくなります。

オイルアップのし過ぎもレザーへはよくありません。

多少の傷であればこのようにレザーを揉んで、

傷を目だたなくしてあげるのがいいでしょう。

シーズンの始まりや、レザーに目立つ傷が出来てしまったときは
オイルアップをしてあげましょう。

オイルアップをすることで、レザー表面に潤いが戻り、味のある表情へとなってくれます。

まずはレザー表面のホコリなどをブラッシングで払ってあげます。

ブラッシングに使用するブラシは馬毛など柔らかいものを使ってあげるのがベター。

ブラッシングによるレザーへのダメージの心配がなくなります。

レザーケア用のクリーム（またはオイル）を手に軽く取り、

レザーの表面に薄く伸ばしてあげます。（今回は乳化性クリームを使用）

この際にクリームの付けすぎは厳禁。

レザーによっては色が変化し、シミのようになる可能性があります。

クリームやオイルを目立たないところに塗ってから全体に塗布するのがベター。

手で直接クリームを触ることに抵抗がある方は

レザー塗布用に布を使うのがいいでしょう。

ポイントは塗りすぎないこと。

レザー表面に潤いを追加する程度に塗ってあげましょう。

大きな傷などがある場合は少し入念に。

それでもやりすぎは禁物です。

カフスや裾、カラー部分などはダメージが現れやすい場所です。

ここも丁寧にクリームを塗り込みましょう。

全体にある程度クリームが行き渡ったら、
仕上げのブラッシング。

ボタンなどの付属回りや縫製部分などに溜まりやすいクリームを
均一に引き延ばし、レザー全体に馴染ませてくれます。

クリームを全体に行き渡らせ、ブラッシングが完了したら、
風通しのいい場所で数時間乾かしてあげます。

レザーが乾ききる前にタンスなどに入れてしまうと
カビの原因となりますのでご注意ください。

革が乾いたらメインテナンス終了。

後はガンガン着こむだけです。

今回使用したクリームはCollonil社製の乳化性クリーム「シュプリームクリームデラックス」。

アロマオイル等が主成分で革に潤いと栄養を与えてくれます。

メインテナンスにおいては、
基本は汚れを払い（必要であればリムーバーで落とし）、
薄くオイルを塗布しブラッシング。

この簡単スリーステップがレザーの寿命をグンッと伸ばしてくれ、
風合いを豊かにしてくれます。

レザーに乾燥等が見られる場合は是非お試しください。

※レザーの種類によってはクリーム（オイル）が入りやすいものとそうでないもの、
シミができやすいものとそうでないものがございます。

クリームの塗布前に目立たない場所でお試しの上、オイルアップをおこなってください。
また、クリームやオイルの種類によっても程度が異なります。

梅雨時や雨に濡れた後など、レザーに湿気が多い時にオイルアップをすると、
カビや劣化の原因となる場合がございます。

またオイルアップのやり過ぎはジャケットの型崩れや劣化の原因ともなりますので、
オイルアップはレザー表面が乾燥している時や深い傷などが入ってしまった時のみに適量をすることをおすすめします。

上記ご理解の上、ご参考にしていただけますと幸いです。

Journal

A SCENE OF MANUFACTURING VOL.3

LEATHER MATERIALS レザー素材について

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