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About the Project 企画について

About the Project 企画について

現在、社内で2020秋冬企画を進行しています。
今、商品を発売する前の新作サンプル作りの段階です。
サンプルが出来上がれば、展示会で全国・全世界のバイヤーさんにお披露目。
その後、最終修正をして発売に向けて量産していきます。

今年は5月20日にバイヤーさん向けの展示会を開催する予定なのですが、
今の状況では開催できるのか、っと正直不安ですが…

「後ろ向きな事を思っていても仕方がない。今出来ることをやるしかない。」
「より良いアイテムをお届けできるように出来ることはすべてする。」
「今の状況に左右されず、満足の出来る企画を毎日試行錯誤しながら進めて行く。」

そう思いながら企画を進めています。

  • 企画は糸を染めたり、撚ったりすることから始めます。
    生地になった時にどうなるか、アイテムとして仕上がった時にどうなるか…
    ムラ糸?密度は?組織は?起毛をさせる?色合い、風合い、使う付属との相性は…
    無限の組み合わせを想像しながら、時にはシュミレーションをして、
    ひとつひとつの工程をじっくり突き詰めて進めて行きます。

  • 何度も繰り返す打ち合わせ。
    想像したモノに近づける為、またそれ以上のモノを作るために…
    イメージを伝えるのはもちろん、いろいろな意見を聞きながら
    何度も何度も修正を繰り返します。

    過去に作ったモノより、更に良いモノを完成させたい。
    今回のアイテムは今までで一番いいモノを作りたい。

    そう強く想いながらじっくりと進めて行きます。

  • 撚り合わせる前の糸。

    手間とコストはかかりますが、
    何色もの糸を撚り合わせることで
    存在感のある素晴らしい生地が出来上がります。

  • 1920~1930年代頃の古着のウール生地は
    いろいろな色の糸が混ざっているモノをよく目にします。

    そんな生地を再現したい。
    でも現在の技術では作るのが難しい…
    そんな想いから始まった生地制作。

    微妙に違う糸を撚り合わせて、当時の生地を再現を試みます。

  • このように同じように見える2色の糸も撚り合わせます。
    微妙な色の違いですが、これが大切な工程なのです。

  • 一昨年に企画したオリジナルのグレンチェックウール生地。
    ゆっくり時間をかけて限界までに度詰めに織り上げたハリ感は素晴らしい雰囲気を持っていました。

  • こちらもグレンチェックと同じタイミングで企画したヘリンボーン生地。
    現在ではあまり見ることが出来ない、肉厚でとても重いしっかりとした生地。

  • 単色の糸では決して表現できない風合い。
    試行錯誤して何度も修正をして完成させた生地。

    また、後日紹介しますが
    一宮での昔からのウール生地を織るノウハウがあるからこそ
    このように素晴らしい生地を作ることが出来るのです。

  • 生地が出来た後は付属選び。
    場合によっては付属作り。

  • 以前、他ブランドの企画の方と「サンプル作り」は「料理」とよく似ているという話になりました。

    「食材の調達」=「糸作り」
    「食材」=「生地」
    「レシピ」=「仕様書、パターン」
    「下ごしらえ」=「裁断」
    「調理」=「縫製」
    「調味料」=「付属」
    「盛り付け」=「加工・仕上げ」

    どれか一つ間違えば出来上がりが台無しになる。

    すべてが大切な工程なのです。

もうすぐ今年の生地の試反が織り上がってきます。

され今年の出来栄えはどうでしょうか。

楽しみであり、不安でもあり…

頭で想像したモノ、またそれ以上のモノが出来上がってくるのでしょうか。

 

乞うご期待。

 

【Hidehiro Nishijima】

 

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